2015年3月30日月曜日

AKB48川栄さん卒業もあてはまる、職場復帰で会社及び本人が注意すべきこと


メンタルヘルス ブログランキングへ こんにちは。DF心理相談所代表藤田です。
3月26日、AKB48川栄李奈さんの卒業が発表されましたね。
川栄さんといえば、思い浮かぶのは昨年のAKB襲撃事件。今回の卒業も、事件以来握手会に参加できないことで「AKBでできることが減った」中、自分の将来を考えての決断だったようです。
私は精神科でカウンセリングをさせていただいていることもあり、休職されている方や復帰されたばかりの方のお話をよく伺うのですが、川栄さんのように会社から仕事の量や内容に関して十分な配慮を受けて復帰したにもかかわらず悩まれる方が多くいらっしゃいます。
何故でしょうか?鍵は、「待遇」「貢献」「自己実現」という、仕事の3要素にあります。

■会社からの配慮にしろ本人の再発に不安故にしろ、復職された方が以前と同じように働くケースは多くはありません。簡単な仕事のみだったり量をセーブしたり配置を変えたりして、心身ともに負担の少ない形でが一般的でしょう。仕事において適切な「待遇」は重要なので、それが満たされることは望ましい形ですが、一方でこうした配慮は復職者に対して2つの不安を与える恐れがあります。
一つは「貢献」です。言葉は大げさかもしれませんが、誰でも仲間の役に立ちたいという気持ちは持っているでしょう。そして、そういう気持ちが強い人ほど、得てして「役に立てなければ必要とされなくなる」と自身の居場所に不安を感じるものです。まして以前の自分には出来たことであれば、そうした不安は一層強くなります。
もう一つは「自己実現」。以前出来た事が出来なくなった状態では、復職を果たしても、そこから先の会社でのキャリアを描くのは困難です。将来に希望を感じられずただ漫然と働くことは、それ自体がストレスになります。
川栄さんも、貢献・自己実現両面で、このままAKBでいることに対して強く悩まれたのではないでしょうか。

■どちらも、成長力があり社会的価値の高い人ほど持っている要素であり、同時に休職される方の多くが強く持っているものでもあります。復職にあたっては、会社側は、復職者の貢献意識が満たされ、今後のキャリアを描けるような心のケアも重要ですし、復職者は、かつての仕事でも元気にやれるような、「ストレスに強い」自分作りをしていく事が大事といえます。
カウンセラーはこの点において、会社側にも休職者にも適切なサポートをする能力があります。もし身近にこうした悩みを抱えてらっしゃる方がいましたら、一度カウンセラーに相談してみるといいかもしれません。

2015年3月20日金曜日

満員御礼セミナーを終えて。


メンタルヘルス ブログランキングへ こんにちは。カウンセラーの藤田です。

遅くなりましたが、セミナーのご報告。
3/17火曜日に、川口市にてセミナーの講師をしてきました。

きゅぽらスポーツコミュニティ様主催
「人の気持ちを理解するためにカウンセラーがしてること教えちゃいます(心の健康講座)」。
こちらでは昨年「Facebook✖️心理学」で3度セミナーをさせていただいており、とてもお世話になっています。
HPはこちら→http://www.cupolasports.com

今回はなんと満員御礼。集客もほとんど主催者様にやっていただき、とても助かりました。
セミナーでは、主に傾聴についてお話しさせていただきました。傾聴とはカウンセラーの話しの聞き方の事で、カウンセラーにとっては出来て当たり前の必須能力。ですが、カウンセラーで無い方にとっても、相手への理解を深めたり、コミュニケーションが楽になったりと大きなメリットのあるものなので、是非知って欲しかったのです。

といってもスキルについては全くやらず。何故傾聴が有効なのかや、どんな意識が大事かといった話のみ。あえてスキルは外しました。スキルだけ知っても意味が無いからです。何事もそうですが、上っ面の知識やスキルは自己満足にしかならないですよね。

傾聴は、普段やっているコミュニケーションとは違った独特なスキル満載なので、身に付けるには相応の時間が必要です。実際私もスクール時代には仲間を集めてはひたすら反復練習をしました。試験前だけでも200回はやったはずです。それでも、今の自分からすると余りに低い合格基準をなんとかクリアというレベル。練習を妥協した仲間は軒並不合格。しっかり取り組めば誰でも身につきますが、直ぐには絶対身につかないんです。

ということで、何を意識すべきかのみをお話し、ワークでも体験していただきました。ワークはとても盛り上がり、楽しんで頂けたようで良かったです。参加者の方々には、普段の会話との感覚の違いを忘れずにいて貰えたらと思います。

ご参加くださった皆様、主催のきゅぽらスポーツコミュニティ代表石井さん、ありがとうございました。

今後も楽しく、大事なことだけしっかりと分かっていただけるセミナーを提供できるよう、精進せねばと思います。
それとGWあたりに傾聴スキルを学べる1dayか2dayの講座をやろうかと思います。
ご興味ある方は連絡くださいね。

それでは今回はこの辺で。

2015年3月13日金曜日

桜梅桃李 クライエントさんに教わった言葉


メンタルヘルス ブログランキングへ 『桜梅桃李』

こんにちは。藤田です。

桜梅桃李(おうばいとうり)。
先日、クライエントさんに教わった言葉です。
日蓮が言ったとされる「桜梅桃李の己己の当体を改めずして無作三身と開見す」が元のようで、桜も梅も、桃も李(すもも)もそれぞれの特徴をいかし花を咲かす。これは花だけでなく、人も同じですよね、という教えだそうです。


その日は、「相手に何か言われると、馬鹿にされたように感じて苦しい」というご相談でした。お話を伺い、「相手はあなたを馬鹿にする気があっただろうか?」「考えが違うと言うことはどんな意味を持つか?」といった事を焦点にさらにお話をしていた時、クライエントさんの頭にこの言葉が浮かんだそうです。
私は初めて聞いた言葉だったので、教えてもらいました。私より年上で大変教養のある方なので、時々私の知らない言葉が出てくるのですが、いつも嫌がらず丁寧に教えてくださるのです。

人の言葉に傷つく方や、人と比較してしまい苦しむ方のお話を聞いていていつも思うのですが、人との違いを「◯✖️」で捉えることが苦しみを生みます。自分を✖️だと思えば苦しいですし、常に◯であり続けようとするのも無理が生じます。どちらか一方にしか◯をつけないのではなく、どちらも◯でいいじゃないか。
苦しい考え方でも、それをするには何かしら理由があったはずですし、これまでやってきた「慣れている考え方」なので、一朝一夕で変わるのは難しいです。ですが、その苦しい考え方が出てきた時に、桜梅桃李の考えを意識する。そうして自分を安心させてあげることは、とても意味があると思います。

梅や桜を見る度にこの言葉も思い出したら、きっと心が軽くなる。この春、心に持っておきたい言葉ですね。

2015年3月6日金曜日

踏み出す勇気 自分を成長させる秘訣


メンタルヘルス ブログランキングへ こんにちは。
心理カウンセラーの藤田です。

前回のBlogで、なりたい自分を描き成長していくことが大事だと書きました。
そうなると気になるのが、どうしたら成長できるのか。

私がよくクライエントさんにお勧めしているのが、
「居心地の悪い環境に身を置く」という方法です。
自分自身が嫌いだったり自信を持てないという方が、一人で、もしくはそんな自分でも心地よく居られる人といるだけでは、中々内面の変化を得るのは難しいからです。

◆朱に交われば赤くなる
「居心地の悪い」といっても、嫌な人たちの中に身を置く必要はありません。自分が素敵だとかああなりたいだと思える人たちと、積極的に付き合うという事です。自分よりレベルの高い人との時間は緊張しますしあまり楽ではありませんが、そこで少しでも居場所を作ろうと思えば、それだけで一歩成長することが出来ます。また、「憧れ」の人たちの考えや行動に触れることは、これからの自分の考え方のモデルを得ることになります。

◆環境が思考を作る
人の性格というのは、持って生まれた気質のみで決まるわけではなく、環境にも大きな影響を受け形成されます。マザーテレサの有名な言葉にもありますが、思考が行動を作り、行動が習慣を作ります。そして思考は、環境(特に幼少期の環境)によって作られます。環境とは、場所であり、人です。某洗顔フォームのCMで「なりたい自分になれるよ!」と言っていましたが、内面に関して大部分はその通りです。
子供にはこの環境を選ぶ事が出来ませんが、大人には出来ます。また最近はSNSのおかげで、多様な人々と交流できる機会が増えています。
憧れの人と、いきなり上手に付き合い、内面がどんどん変化していくのは難しいです。しかし、上手くいかなくても、思考に触れ、経験を得て、一歩ずつ成長していけば問題ありません。だからこそ、自らそうした環境に飛び込む、また幸運にもそうした方々と付き合うチャンスに恵まれたら、勇気をだして一歩踏み出すことが、自分を成長させる秘訣だと私は思います。

2015年3月5日木曜日

自分らしさより大事なこと


メンタルヘルス ブログランキングへ私は、「自分らしく」が嫌いだ。

正確に言うと、
「自分らしさを大事に」とか「そうすれば幸せになれる」といった考え方が嫌いだ。(同業者にもこうしたことを言う人、本当多いのだけれど)

何故いきなりこんなことを書いてるのかというと、今が就活シーズンだから。そしてこれから数カ月は、一年で最も環境の変化が起きやすいシーズンであり、同時に「自分らしさ」と向き合う人が増えるシーズンであるからです。


◆自分らしさより大事なこと
多くの人は、性格診断が好きですね。また、友人知人に聞いたりして、自己理解を深めようしたりします。そして、そうして得た情報から、「僕はこんな性格です」とか、「私はこんな人です」といった自分らしさを把握していきますよね。
けれど、その「自分らしい」自分でいて幸せかどうかは別問題。自分が嫌いな人にとっては、自分らしくいることは楽かもしれませんが、一方で辛い事でもあります。
より大事なのは、「好き」と思える自分、なりたい自分を描くことです。自己理解は、この「なりたい」自分へ向かうための現在地としての価値しかないのです。このギャップが小さい方にとっては、自分らしく生きることは幸せに繋がりますが、自分を好きと言える人は残念ながら多くないでしょう。


◆人は変われる
現在地がわかり、目指す自分が分かり、そこへ向かっていく。自分を変えるのは楽ではありませんが、それでも人は変われます。少しでも、「好き」と思える自分に近づくことは自信になりますし、もやもやしたまま諦めて生きるより充実感も幸福感も大きいものです。
なので、自分らしさには、それを好きと思えるかどうか、どんな自分になりたいかという視点も一緒に持つべきであり、辛くなりすぎないペースでそのギャップを埋めていくことが、幸せな自分作りにはとても重要になります。また、カウンセラーの大きな役割もここにあると私は思います。

どんな自分になりたいか。まずはそこを考えてみませんか?







2015年3月2日月曜日

合う相手を求めるのはどうしてだろう?


メンタルヘルス ブログランキングへ

「合う人」「合う環境」は求めすぎてはいけない。


カウンセリングをしていると人間関係の悩みに多く出会いますが、クライエントさんがよく言うのが「合わない」「分かってもらえない」です。周りと考えや価値観が合わない、自分を分かってもらえないからと孤独を感じたり、「合わない」ならと自ら相手を避けたりしてしまいます。


◆「合う人」「合う環境」などあるのか?
そんなクライエントさんに、いつも私は問いかけることがあります。それは、「価値観のぴったり合う相手なんているだろうか?」ということです。
問いかけると皆さん気づくのですが、そんな相手などいません。その時理解し合えることはあっても、それが半年、一年…と常に続くというのは現実的ではないでしょう。何から何まで価値観が同じで、いつまでも心地よくいられる相手など、実は求めても苦しくなるだけです。むしろ、違いを認め、違いを楽しむくらいの方が人間関係は上手くいきます。


◆それでも何故、求めてしまうのか?
それでも相手の理解を求めてしまうのは、自分で自分を認められてないケースが多いです。誰より自分が自分を認めてあげられないから、誰かに認めて欲しい。分かって欲しい。少しの違いも、自分を否定されてるように感じて苦しくなる。結果一人ぼっちだと感じてしまうんです。
大切なのは、自分で自分を好きになること。認めてあげること。簡単な道程ではないですが、まずはそこに気づく。それが人間関係を良くする第一歩。私はそう思います。