2015年4月26日日曜日

船橋18歳少女殺害事件の不可解さ


メンタルヘルス ブログランキングへ 「船橋の少女監禁事件の不可解さ」

こんばんは。カウンセラーの藤田です。
最近気になっているニュースがあります。それは船橋の18歳少女が殺害された事件。この容疑者は、同じ若者の凶行でも、今年1月の川崎の事件とも7年前の秋葉原事件とも違うように感じています。

◆分かっていること
この船橋の事件についてニュース等から現段階で分かっていることをまとめると、
・容疑者は20歳の男性2人と、18歳少女、その少女の交際相手の17歳少年の計4名。
・殺害された少女と面識があったのは、18歳少女のみ。
・少女同士でトラブルがあったこと。
・少女が交際相手の少年に相談し、少年が20歳の男性2人に話を持っていったこと。
くらいでしょう。

◆前記の2件との違い
私が最も不可解なのは、殺害の動機です。それを良しとは思いませんが、トラブルのあった少女はまだ分かります。愛する彼女が傷つけられた怒り恨みとすれば、交際相手の少年まだ分からなくはありません。しかし20歳の2人はどうでしょうか?

秋葉原事件の加藤被告は、精神的に追い詰められ自暴自棄になっての犯行でした。川崎の少年Aは暴力による支配でしか自分の居場所を作れなかった為、共犯の2人はAへの恐怖故。だからといって情状酌量の余地があるとは私は思いませんが、それでも2つの事件の犯人には、本人なりのそうせざるを得ない動機がありました。

しかし、今回の20歳の2人にはどうしてもそれだけの動機が見えてきません。殺害したところで多額の報酬が得られたわけでも無いでしょうし、17歳少年や18歳少女を恐れていたとも思えません。「ただ頼まれたから」と推測しますが、だとするとあまりに人間らしい情に欠けた人間のように私には映ります。
人格形成には、育ってきた環境や周囲の人間が大きな影響を及ぼします。だからこそカウンセリングではそうした生育歴に焦点をあてることがよくあるのですが、今回の20歳の2人の生きてきた背景が、私はとても気になります。

2015年4月11日土曜日

再発防止のために、カウンセリングのゴールはどこに設定すべきか


メンタルヘルス ブログランキングへ 前回の記事では、カウンセリングを受けるタイミングについてお伝えしました。

スタートがあればゴールもある。ということで、今回はカウンセリングのゴールについて書かせていただきます。

カウンセリングは一体いつ終わればいいのか?実はクライエントさんによく聞かれる質問の一つでもあります。
基本的には、クライエントさんが好きなタイミングでいいのですが、目安として私は、「ストレスを抱えづらい自分に変わったら」をお勧めしています。

◆相談に来られる方の多くは、モヤモヤやイライラが続いていたり、それ故不眠や食欲不振等様々な症状を抱えている、休職するといったタイミングでカウンセリングをスタートされます。こうした方の多くは、ストレス環境から離れたり、カウンセリングで思いを吐き出すことで症状は和らいでいきます。
ですが、私はこのタイミングでの終了はあまりお勧めできません。この状態では、元の環境に戻ればまたストレスが溜まり再発するリスクが高いからです。これは、「認知」と呼ばれる考え方のクセが改善していない為です。自分が強くストレスを感じる環境でも、あまりストレスを感じない方もいますよね。これは、ストレスを感じづらい認知を持っているか、感じやすい認知を持っているかの違いによる差です。うつは再発すると言われるのも、ここにあるケースが多いです。(もちろん例外もありますが)

◆ストレスに強い認知を身につけることには、再発防止以外にもメリットがあります。それは、日々のストレスが激減するため、日常が幸せになること。さらに、ストレス発散のために多大な時間とお金を費やす必要が無くなることです。認知の変容にはある程度の時間とカウンセリング費用はかかってしまいますが、それでもこれからの人生をストレスに振り回されない、安心感のあるものに出来るのは大きいと私は思います。
なので、カウンセリングを受ける際は、この辺りを視野に入れておかれるといいでしょう。

それでは今日はこの辺で失礼します。認知についてはまだ今度詳しくお書きしますね。
読んで下さりありがとうございます。

◎カウンセリング・セミナーご依頼等はこちらへメールにてご相談ください
dfsoudan@gmail.com DF心理相談所 藤田宛て

2015年4月9日木曜日

プロカウンセラーが教えるカウンセリングを受けるタイミング


メンタルヘルス ブログランキングへ こんにちは。
突然ですが、質問です。もし、カウンセリングを受けるとしたら、あなたはどのタイミングで受けますか?
①問題がなくても定期的に受ける
②ちょっと問題があった時
③イライラ、モヤモヤといった気持ちが中々晴れない時
④身体症状や食事・睡眠といった日常生活に影響が出てきた時
⑤休職したり、何もする気が起きなくなった時
………
シンキングタイム終了です。
正解は私は①〜③の間に受けるのが望ましい、です。8年ほどカウンセラーをしてきた経験上④や⑤でいらっしゃる方多いのですが、もっと早い段階できてくれれば、といつも思います。理由は2つ。お金と時間です。
悩みやストレスは、環境的なものと自身の考え方の問題(自分が苦しくなる考え方の習慣を身につけている)があり、この両方を検討していくことが大事なのですが、④⑤の段階になると、検討する以前にまず症状の回復が必要になります。ここに時間がかかるんです。カウンセリングを含め費用は嵩みますし、休職や離職となると収入面でも不安が生じてしまいます。
時間もお金も大事。なるべくなら楽しい事に多く費やしたいですよね。そのために、体と一緒で心の悩みも早期対応を心掛けましょう。
当方のカウンセリングは初回無料とさせていただいておりますので、お気軽にご相談いただければと思います。
ご依頼・ご予約はメールにて→dfsoudan@gmail.com DF心理相談所 藤田宛

それでは、今日はこの辺で。読んでくださりありがとうございます。

2015年4月4日土曜日

気分は新入社員?新たな講師のお仕事初日を終えて


メンタルヘルス ブログランキングへ こんにちは。DF心理相談所代表藤田です。
早いものでもう4月に入りましたね。
暖かい日が続き、桜もあちこちで見頃を迎え、花見を楽しまれた方も多かったと思います。私も、カウンセリングの合間に、クリニック近くの公園で桜を満喫しました。
今日は、こんな気持ちのいい春だからこそ気をつけたい『冷え』のお話です。

「冷えは万病の元」というように、体に良くないことは皆さん知ってるかと思いますが、この春先は要注意なんです。
暖かくなるのに何故と思われるかもしれませんが、この時期は冬の間至る所で効いていた暖房が無くなります。実際冬場って外は寒いですが、建物や乗り物の中は大抵あったかいですよね。さらにこの時期は服装も薄着になるので、体が冷えやすいんです。これが一つ目の理由。

二つ目は、飲み物。気温の上昇とともに冷たい飲み物の消費も上がっていきますが、それにより体は冷やされてしまいます。さらには当然入っている氷も、シロップも体を冷やします。温かい飲み物よりグイグイいけるので、量も増え、冷えは加速していきます。

最後三つ目は、ストレス。実は、ストレスは冷えを生むんです。実際、カウンセリングでお会いするクライエントさんは、冷え性だったり低体温だったりする方が多いです。この時期は、環境が変わることも多く、また年度末や新年度で多忙なうえに歓送迎会も重なり、ストレスが増えやすい時でもあります。

といった三つの理由から、春は、知らずに体を冷やしてしまうシーズンといえます。上着を持つ、温かい物を飲む、忙しくてもどこかに休みを入れるなど、自分でできる範囲の「冷え対策」をして、健やかで楽しい春を過ごしましょう。

2015年4月3日金曜日

春だからこそ気をつけたい、冷えと心について


メンタルヘルス ブログランキングへ こんにちは。DF心理相談所代表藤田です。
早いものでもう4月に入りましたね。
暖かい日が続き、桜もあちこちで見頃を迎え、花見を楽しまれた方も多かったと思います。私も、カウンセリングの合間に、クリニック近くの公園で桜を満喫しました。
今日は、こんな気持ちのいい春だからこそ気をつけたい『冷え』のお話です。

「冷えは万病の元」というように、体に良くないことは皆さん知ってるかと思いますが、この春先は要注意なんです。
暖かくなるのに何故と思われるかもしれませんが、この時期は冬の間至る所で効いていた暖房が無くなります。実際冬場って外は寒いですが、建物や乗り物の中は大抵あったかいですよね。さらにこの時期は服装も薄着になるので、体が冷えやすいんです。これが一つ目の理由。

二つ目は、飲み物。気温の上昇とともに冷たい飲み物の消費も上がっていきますが、それにより体は冷やされてしまいます。さらには当然入っている氷も、シロップも体を冷やします。温かい飲み物よりグイグイいけるので、量も増え、冷えは加速していきます。

最後三つ目は、ストレス。実は、ストレスは冷えを生むんです。実際、カウンセリングでお会いするクライエントさんは、冷え性だったり低体温だったりする方が多いです。この時期は、環境が変わることも多く、また年度末や新年度で多忙なうえに歓送迎会も重なり、ストレスが増えやすい時でもあります。

といった三つの理由から、春は、知らずに体を冷やしてしまうシーズンといえます。上着を持つ、温かい物を飲む、忙しくてもどこかに休みを入れるなど、自分でできる範囲の「冷え対策」をして、健やかで楽しい春を過ごしましょう。

2015年3月30日月曜日

AKB48川栄さん卒業もあてはまる、職場復帰で会社及び本人が注意すべきこと


メンタルヘルス ブログランキングへ こんにちは。DF心理相談所代表藤田です。
3月26日、AKB48川栄李奈さんの卒業が発表されましたね。
川栄さんといえば、思い浮かぶのは昨年のAKB襲撃事件。今回の卒業も、事件以来握手会に参加できないことで「AKBでできることが減った」中、自分の将来を考えての決断だったようです。
私は精神科でカウンセリングをさせていただいていることもあり、休職されている方や復帰されたばかりの方のお話をよく伺うのですが、川栄さんのように会社から仕事の量や内容に関して十分な配慮を受けて復帰したにもかかわらず悩まれる方が多くいらっしゃいます。
何故でしょうか?鍵は、「待遇」「貢献」「自己実現」という、仕事の3要素にあります。

■会社からの配慮にしろ本人の再発に不安故にしろ、復職された方が以前と同じように働くケースは多くはありません。簡単な仕事のみだったり量をセーブしたり配置を変えたりして、心身ともに負担の少ない形でが一般的でしょう。仕事において適切な「待遇」は重要なので、それが満たされることは望ましい形ですが、一方でこうした配慮は復職者に対して2つの不安を与える恐れがあります。
一つは「貢献」です。言葉は大げさかもしれませんが、誰でも仲間の役に立ちたいという気持ちは持っているでしょう。そして、そういう気持ちが強い人ほど、得てして「役に立てなければ必要とされなくなる」と自身の居場所に不安を感じるものです。まして以前の自分には出来たことであれば、そうした不安は一層強くなります。
もう一つは「自己実現」。以前出来た事が出来なくなった状態では、復職を果たしても、そこから先の会社でのキャリアを描くのは困難です。将来に希望を感じられずただ漫然と働くことは、それ自体がストレスになります。
川栄さんも、貢献・自己実現両面で、このままAKBでいることに対して強く悩まれたのではないでしょうか。

■どちらも、成長力があり社会的価値の高い人ほど持っている要素であり、同時に休職される方の多くが強く持っているものでもあります。復職にあたっては、会社側は、復職者の貢献意識が満たされ、今後のキャリアを描けるような心のケアも重要ですし、復職者は、かつての仕事でも元気にやれるような、「ストレスに強い」自分作りをしていく事が大事といえます。
カウンセラーはこの点において、会社側にも休職者にも適切なサポートをする能力があります。もし身近にこうした悩みを抱えてらっしゃる方がいましたら、一度カウンセラーに相談してみるといいかもしれません。

2015年3月20日金曜日

満員御礼セミナーを終えて。


メンタルヘルス ブログランキングへ こんにちは。カウンセラーの藤田です。

遅くなりましたが、セミナーのご報告。
3/17火曜日に、川口市にてセミナーの講師をしてきました。

きゅぽらスポーツコミュニティ様主催
「人の気持ちを理解するためにカウンセラーがしてること教えちゃいます(心の健康講座)」。
こちらでは昨年「Facebook✖️心理学」で3度セミナーをさせていただいており、とてもお世話になっています。
HPはこちら→http://www.cupolasports.com

今回はなんと満員御礼。集客もほとんど主催者様にやっていただき、とても助かりました。
セミナーでは、主に傾聴についてお話しさせていただきました。傾聴とはカウンセラーの話しの聞き方の事で、カウンセラーにとっては出来て当たり前の必須能力。ですが、カウンセラーで無い方にとっても、相手への理解を深めたり、コミュニケーションが楽になったりと大きなメリットのあるものなので、是非知って欲しかったのです。

といってもスキルについては全くやらず。何故傾聴が有効なのかや、どんな意識が大事かといった話のみ。あえてスキルは外しました。スキルだけ知っても意味が無いからです。何事もそうですが、上っ面の知識やスキルは自己満足にしかならないですよね。

傾聴は、普段やっているコミュニケーションとは違った独特なスキル満載なので、身に付けるには相応の時間が必要です。実際私もスクール時代には仲間を集めてはひたすら反復練習をしました。試験前だけでも200回はやったはずです。それでも、今の自分からすると余りに低い合格基準をなんとかクリアというレベル。練習を妥協した仲間は軒並不合格。しっかり取り組めば誰でも身につきますが、直ぐには絶対身につかないんです。

ということで、何を意識すべきかのみをお話し、ワークでも体験していただきました。ワークはとても盛り上がり、楽しんで頂けたようで良かったです。参加者の方々には、普段の会話との感覚の違いを忘れずにいて貰えたらと思います。

ご参加くださった皆様、主催のきゅぽらスポーツコミュニティ代表石井さん、ありがとうございました。

今後も楽しく、大事なことだけしっかりと分かっていただけるセミナーを提供できるよう、精進せねばと思います。
それとGWあたりに傾聴スキルを学べる1dayか2dayの講座をやろうかと思います。
ご興味ある方は連絡くださいね。

それでは今回はこの辺で。

2015年3月13日金曜日

桜梅桃李 クライエントさんに教わった言葉


メンタルヘルス ブログランキングへ 『桜梅桃李』

こんにちは。藤田です。

桜梅桃李(おうばいとうり)。
先日、クライエントさんに教わった言葉です。
日蓮が言ったとされる「桜梅桃李の己己の当体を改めずして無作三身と開見す」が元のようで、桜も梅も、桃も李(すもも)もそれぞれの特徴をいかし花を咲かす。これは花だけでなく、人も同じですよね、という教えだそうです。


その日は、「相手に何か言われると、馬鹿にされたように感じて苦しい」というご相談でした。お話を伺い、「相手はあなたを馬鹿にする気があっただろうか?」「考えが違うと言うことはどんな意味を持つか?」といった事を焦点にさらにお話をしていた時、クライエントさんの頭にこの言葉が浮かんだそうです。
私は初めて聞いた言葉だったので、教えてもらいました。私より年上で大変教養のある方なので、時々私の知らない言葉が出てくるのですが、いつも嫌がらず丁寧に教えてくださるのです。

人の言葉に傷つく方や、人と比較してしまい苦しむ方のお話を聞いていていつも思うのですが、人との違いを「◯✖️」で捉えることが苦しみを生みます。自分を✖️だと思えば苦しいですし、常に◯であり続けようとするのも無理が生じます。どちらか一方にしか◯をつけないのではなく、どちらも◯でいいじゃないか。
苦しい考え方でも、それをするには何かしら理由があったはずですし、これまでやってきた「慣れている考え方」なので、一朝一夕で変わるのは難しいです。ですが、その苦しい考え方が出てきた時に、桜梅桃李の考えを意識する。そうして自分を安心させてあげることは、とても意味があると思います。

梅や桜を見る度にこの言葉も思い出したら、きっと心が軽くなる。この春、心に持っておきたい言葉ですね。

2015年3月6日金曜日

踏み出す勇気 自分を成長させる秘訣


メンタルヘルス ブログランキングへ こんにちは。
心理カウンセラーの藤田です。

前回のBlogで、なりたい自分を描き成長していくことが大事だと書きました。
そうなると気になるのが、どうしたら成長できるのか。

私がよくクライエントさんにお勧めしているのが、
「居心地の悪い環境に身を置く」という方法です。
自分自身が嫌いだったり自信を持てないという方が、一人で、もしくはそんな自分でも心地よく居られる人といるだけでは、中々内面の変化を得るのは難しいからです。

◆朱に交われば赤くなる
「居心地の悪い」といっても、嫌な人たちの中に身を置く必要はありません。自分が素敵だとかああなりたいだと思える人たちと、積極的に付き合うという事です。自分よりレベルの高い人との時間は緊張しますしあまり楽ではありませんが、そこで少しでも居場所を作ろうと思えば、それだけで一歩成長することが出来ます。また、「憧れ」の人たちの考えや行動に触れることは、これからの自分の考え方のモデルを得ることになります。

◆環境が思考を作る
人の性格というのは、持って生まれた気質のみで決まるわけではなく、環境にも大きな影響を受け形成されます。マザーテレサの有名な言葉にもありますが、思考が行動を作り、行動が習慣を作ります。そして思考は、環境(特に幼少期の環境)によって作られます。環境とは、場所であり、人です。某洗顔フォームのCMで「なりたい自分になれるよ!」と言っていましたが、内面に関して大部分はその通りです。
子供にはこの環境を選ぶ事が出来ませんが、大人には出来ます。また最近はSNSのおかげで、多様な人々と交流できる機会が増えています。
憧れの人と、いきなり上手に付き合い、内面がどんどん変化していくのは難しいです。しかし、上手くいかなくても、思考に触れ、経験を得て、一歩ずつ成長していけば問題ありません。だからこそ、自らそうした環境に飛び込む、また幸運にもそうした方々と付き合うチャンスに恵まれたら、勇気をだして一歩踏み出すことが、自分を成長させる秘訣だと私は思います。

2015年3月5日木曜日

自分らしさより大事なこと


メンタルヘルス ブログランキングへ私は、「自分らしく」が嫌いだ。

正確に言うと、
「自分らしさを大事に」とか「そうすれば幸せになれる」といった考え方が嫌いだ。(同業者にもこうしたことを言う人、本当多いのだけれど)

何故いきなりこんなことを書いてるのかというと、今が就活シーズンだから。そしてこれから数カ月は、一年で最も環境の変化が起きやすいシーズンであり、同時に「自分らしさ」と向き合う人が増えるシーズンであるからです。


◆自分らしさより大事なこと
多くの人は、性格診断が好きですね。また、友人知人に聞いたりして、自己理解を深めようしたりします。そして、そうして得た情報から、「僕はこんな性格です」とか、「私はこんな人です」といった自分らしさを把握していきますよね。
けれど、その「自分らしい」自分でいて幸せかどうかは別問題。自分が嫌いな人にとっては、自分らしくいることは楽かもしれませんが、一方で辛い事でもあります。
より大事なのは、「好き」と思える自分、なりたい自分を描くことです。自己理解は、この「なりたい」自分へ向かうための現在地としての価値しかないのです。このギャップが小さい方にとっては、自分らしく生きることは幸せに繋がりますが、自分を好きと言える人は残念ながら多くないでしょう。


◆人は変われる
現在地がわかり、目指す自分が分かり、そこへ向かっていく。自分を変えるのは楽ではありませんが、それでも人は変われます。少しでも、「好き」と思える自分に近づくことは自信になりますし、もやもやしたまま諦めて生きるより充実感も幸福感も大きいものです。
なので、自分らしさには、それを好きと思えるかどうか、どんな自分になりたいかという視点も一緒に持つべきであり、辛くなりすぎないペースでそのギャップを埋めていくことが、幸せな自分作りにはとても重要になります。また、カウンセラーの大きな役割もここにあると私は思います。

どんな自分になりたいか。まずはそこを考えてみませんか?







2015年3月2日月曜日

合う相手を求めるのはどうしてだろう?


メンタルヘルス ブログランキングへ

「合う人」「合う環境」は求めすぎてはいけない。


カウンセリングをしていると人間関係の悩みに多く出会いますが、クライエントさんがよく言うのが「合わない」「分かってもらえない」です。周りと考えや価値観が合わない、自分を分かってもらえないからと孤独を感じたり、「合わない」ならと自ら相手を避けたりしてしまいます。


◆「合う人」「合う環境」などあるのか?
そんなクライエントさんに、いつも私は問いかけることがあります。それは、「価値観のぴったり合う相手なんているだろうか?」ということです。
問いかけると皆さん気づくのですが、そんな相手などいません。その時理解し合えることはあっても、それが半年、一年…と常に続くというのは現実的ではないでしょう。何から何まで価値観が同じで、いつまでも心地よくいられる相手など、実は求めても苦しくなるだけです。むしろ、違いを認め、違いを楽しむくらいの方が人間関係は上手くいきます。


◆それでも何故、求めてしまうのか?
それでも相手の理解を求めてしまうのは、自分で自分を認められてないケースが多いです。誰より自分が自分を認めてあげられないから、誰かに認めて欲しい。分かって欲しい。少しの違いも、自分を否定されてるように感じて苦しくなる。結果一人ぼっちだと感じてしまうんです。
大切なのは、自分で自分を好きになること。認めてあげること。簡単な道程ではないですが、まずはそこに気づく。それが人間関係を良くする第一歩。私はそう思います。

2015年2月27日金曜日

Facebookとアイドルと。秋葉原事件に思う。


メンタルヘルス ブログランキングへ
Facebookとアイドルと。

「秋葉原事件 加藤智大の軌跡」(中島岳志著)を読んで思ったことです。
加藤智大がもがいていた時代に、これらがあれば違ったんじゃないか。加藤にとって救いになったのではないか。そう思いました。

加藤が親元を離れたのが2001年4月。事件を起こしたが2008年6月。
この7年間彼は転職を繰り返しながらも働き、また掲示板への投稿も続けてきました。全ては、「居場所」を作るため。それはとても不器用で、おそらく上手くいかないやり方ではあっただろうけれど。

居場所を作れず、追い詰められての凶行に走った加藤。

だからこそ、加藤の苦しんだ頃にFacebookがあれば、掲示板代わりの「逃げ場所」くらいにはなったのだろうと思います。加藤はmixiをやっていたようですが、mixiよりもリアル感があり、かつ利害の無い交流が出来るFacebookは、加藤にとってきっと魅力的な「逃げ場所」になったのでは無いでしょうか。

そしてもうひとつ、アイドル。AKBの握手会のような会いに行ける場も。本によると、オタク趣味で、ネットで知り合った女性に恋をし、メイド喫茶に行ったりもしていた加藤。女性に興味が無かったわけではなく、彼女が欲しいけど自信がなく上手くやれなかったのではないかと思います。そうした気持ちのやり場として、アイドルに会えるイベントは彼を満たしてくれたのではないでしょうか?
余談ですが実は、私藤田も何度か握手会に行ったことがあります。リサーチ感覚だったのですが、アイドルの真剣な姿勢や運営のホスピタリティなどとても心地よく、勉強になる場です。
また、ファン同士の交流も盛んなようで、それも加藤にとって理解してもらえる仲間を作るチャンスとなったはず。



本質的な事をいえば、どちらも逃げ場所にしかならず、加藤の望む居場所を作るには彼自身が変わる必要があったと思います。しかし、「逃げ場所」には、加藤を凶行から遠ざけ、彼に「居場所」を得る機会を与えるだけの意味はあった。私にはそう思えてなりません。

2015年2月25日水曜日

秋葉原事件から学ぶべきこと


メンタルヘルス ブログランキングへ2015年2月18日。加藤智大被告の死刑が確定しました。

加藤智大。
2008年6月8日、トラックで歩行者天国へ突入しナイフで次々に人を刺した秋葉原事件の犯人。
悪いものは悪い。なので加藤を擁護するつもりは全く無い。しかし、加藤にも凶行に走る理由がある。その理由に目を向けることは、こうした事件の再発を防ぐ上で重要なはず。そう思い調べていくと、そこには精神異常者でも、心の弱い人間でもない、加藤の姿が見えてきました。


◆言葉に出来ない
加藤は、彼なりに一生懸命生きてきたのだと思います。親の常軌を逸した教育のせいで、「気持ちを言葉で伝える力」を身につけられなかった加藤。行動でしか示せない故に何度も仕事を辞めたけれど、本当は認められたかった、必要とされたかっただけだったのでは無いでしょうか。
意見が否定される。聞いてすらもらえない。それが原因でキレて暴れることもあったようですが、短期でワガママだったのではなく、意見の否定=存在の否定だったから。
殆ど誰でもが当たり前にしている「言葉で伝える」ことが加藤にも出来ていたら、職を転々とし、居場所を失い追い詰められることも無かったのではないかと思います。


◆抱えた矛盾
誰より自分が嫌いだから、誰かに認めて欲しくて。そのために頑張って仕事をし、友達も作れた。実際加藤はどの職場でも勤勉で認められ、友人もいたそうです。でも、誰より自分が嫌いだから、誰かに認められるのが怖くて、心を閉ざして。そんな矛盾を抱えたまま、気づけば居場所が無くなり疲れ果てて…。だからといって人を殺していいとは思いませんが、こうした苦しみを抱えている人は、加藤だけでなく沢山いるのでは無いでしょうか。
加藤に必要だったのは「そのままの自分を認めてあげる」「気持ちを言葉で伝える」の2つ。出来ない人にとって、どちらも容易なものではありません。でも、どうせ頑張るなら、自分を変えることに力を注いで欲しかった。頭も勤勉さもあった彼なら十分変われたと私は思います。

◆私たちはどうすべきか
加藤のように自分自身を愛せない、言葉で気持ちを伝えられない人は、おそらく身近なところにもいるはずです。実際カウンセリングでもこうした方は多いです。
私たちは、そうした人に対しどう接するべきか。私は、「気持ち」に目を向けることだと思います。表面的には理解出来ない言動も、それは自分にとって理解出来ないだけ。相手には、そうするだけの理由があるはず。相手は「何をどう考え」「どう感じた」のか。こうした意識を忘れず接することは、相手を否定せず、受け止めることに繋がります。粘り強く、見捨てず寄り添う。難しいですが常に忘れずいることが、こうした事件を二度と起こさないために出来ることなのではないでしょうか。

2015年2月20日金曜日

脱・草食系のために…セミナー開催決定!

こんばんは。DF心理相談所代表藤田です。

一昨日、あるコワーキングスペースの代表様から連絡をいただきました。
「恋愛系の心理学セミナーを開催していただきたいのですが…」

で、善は急げで早速今日、打ち合わせをしてきました。
「恋愛」というテーマで上がって来たワードが、『草食系』。
やはり今、パートナーは欲しいけど色々理由があって、なかなか積極的になれない人が多いです。実際、最近お会いするクライエントさんからもこの手の悩みは良く聞きます。

ということで、草食系の方対象の恋愛心理学セミナー、開催決定です。

恋愛の悩みといっても、常に相手がいる人となかなか積極的になれない人とでは中身が違うので、正直肉食系男子女子にはあまり意味がないと思います。
その分、草食系の方や、最近恋愛から離れてる方々にはズバリ効きます。

詳細は追ってまたお知らせしますが、3月末ですので是非お楽しみに!

それでは、今日は短いですがこの辺で。

2015年2月18日水曜日

増え続けるうつと、自助の精神


メンタルヘルス ブログランキングへ
こんにちは。藤田です。
今夜はスマイルズの名著「自助論」の読書会に参加してきます。
あ、この読書会は週一ペースで開催される予定なので、ご興味ある方は是非。

で、本題である「増え続けるうつ」について。
そう、「うつ」の方って増えているんです。メンタルヘルスの重要性が知られ、様々な対策がとられているにも関わらず。

その一因として、私はうつの若年齢化があると考えています。
10代20代でうつになり、学校に行けない、会社に行けないというクライエントさんは、実際多くお会いしますし、先日お会いした大学の教授も退学者数の増加を感じるとともに、その理由も昔「他にやりたいこと、楽しいことが出来たから」から今は「楽しめない、上手くやれなくて悩んで」という変化があると指摘されていました。

この根っこには、自助の精神の弱さがあるように感じています。

生きていればある程度の困難はつきもの。それに対し、「自分で何とかしよう」と行動する力が弱い人が増えている、ということです。なので、いい時はいいけど、何かあるとすぐストレスを感じてしまう。で、苦しくなってそこから逃げたくなる。

これまでの私の実感ですが、40代以上の方はこの「自助の力」が強く、一人で頑張りすぎてうつになる方が多く、逆に若いほどこの力が弱く、頑張れずに耐えるだけになってしまう傾向が強いです。

うつからの回復や、うつ人口の減少には、表面的な出来事や環境だけでなく、その方の「自助の力」はどうかにも目を向ける必要があるでしょう。

では、今日はこの辺で。

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2015年2月16日月曜日

専修大学付属高校の特別授業を見学して


メンタルヘルス ブログランキングへ おはようございます。藤田です。

先週土曜日は、杉並区にある専修大学付属高校の公開授業を見学させていただいてきました。「チーム作り講座」といって1.2年生の希望者対象に4月から週に一度やってこられた参加型授業です。
http://s-teamdesign.org/pages/top


◆プレゼン出来る高校生達
今回は春からの講座の集大成的位置付けだったそうで、「ラスボス」として杉並区で活躍している社会起業家山ノ内凛太郎さんが講師を担当。山ノ内さんが活動の中で抱えている悩みに対し、生徒が解決策を考えるという内容でした。

私が一番驚いたのは、最後のプレゼンでした。みんな、ちゃんとプレゼン出来るんです。講師は一回り以上歳上の起業家。さらに後ろには私を含めた知らない大人達、という環境で。各チーム、それぞれに問題点と解決案を発表していました。
同時に、大人の前にでるという緊張下でも一人ひとりがチームに貢献しようとしているのが印象的でした。代表して話す子、側にいて補足をする子、みんなで書いた模造紙を持つ子…。役割は違えど、みんな積極的にチームに関わろうとしている、そんな姿勢が見て取れました。何か出来ることを考え動く「主体性」という、強いチームに不可欠な武器を身
につけていると感じました。
後から聞いたのですが、生徒さん達は皆、講座がスタートした春は、待ってばかりの受け身の状態だったそうです。この成長こそ、生徒さん達が一生懸命取り組んできた証であり、また、チーム作り講座の価値なのでしょう。


◆チームは選べないとしたら
一方で、あくまで「社会に出る」という前提で見て、課題も2点感じました。
一つは、正解を求める傾向です。特に感じたのは、講師への質問の時。「3分間、なんでも自由に、質より量」と言われたにもかかわらず、各チーム質問が少ない。時間が余る。どこか、正しい質問、正しい答えが頭にあったのではと思いました。与えられた情報について考える力は持っている子達だけに、情報を引き出し、掘り下げる自由なコミュニケーション力の向上が課題に思います。この辺りは傾聴スキルを体に染み込ませるのがいいのかもしれません。
もう一つは、柔軟性。発言する子、聞いてる子、まとめる子…。各チームにそれぞれに役割をする子がいましたが、元々の性格的傾向でやっている印象を受けました。ですが、実際にはチームは選べないですよね。自分の性格がチームの強みになる。そんなチームばかりに居られる訳ではない。チームの仲間の個性に合わせて役割を変えながら、その中で自分の強みを発揮する。そうしたしなやかさもこれから身につけて欲しいと思いました。
そのために、多様な(特に自分の苦手だろう)人と接することや、カウンセリングなどで自分の心の問題をクリアにすることが意味を持つのではないかと思います。
因みにどちらの課題も、カウンセリングでお会いする若いクライエントさん達の課題でもあるので、世代的な特徴なのかもしれません。



◆賢さとたくましさと
賢さとたくましさ。人の土台になるのはどちらでしょうか?私は後者だと考えています。困難にも負けずに粘り強く挑戦する。失敗も糧にして立ち上がる。そうしたたくましさがあって初めて、賢さが輝く。しかし年々、このたくましさが育ちづらくなっているように思います。そしてこれは、年々増え続けるうつや不登校・ひきこもりと大きく関係しています。
受け身の子が主体性を身につけられるこのチーム作り講座は、知識やスキルの取得以上に、人のたくましさを育てる場として大変意義のあるものだと感じました。
こうした場がより多くの学生に与えられて欲しいと思うと同時に、私自身もカウンセラーとして若い世代が社会で輝いていけるためのサポートをしていきたいと思いました。
最後に、今回素敵な機会を下さった専修大学付属高校の杉山先生、生徒の皆さん、講師の山ノ内凛太郎さんに改めてお礼を。本当にありがとうございました。

2015年2月13日金曜日

「若者の絶食化」に潜むもの

先日、Yahooニュースで「若者の絶食化」という記事が出ていました。
これまでは、異性に興味はあるけど自らアプローチ出来ない『草食系』の増加が話題にはなっていましたが、最近では異性やセックスに興味すらない『絶食系』が出現してきているそうです。


その原因としてお金や仕事の疲労と共に挙げられていたのが、コミュニケーション。人間関係を築くのが面倒との声も多かったようです。


私も、コミュニケーションの問題は大きいと感じています。
実際、クライエントさんからこうした恋愛の相談を受けることも多いのですが、共通しているのは人間関係を作る力の弱さ。
実はそこに同性異性は関係なく、そもそも人付き合いが出来なかったり、人付き合いに多大なストレスを感じてるケースが殆ど。
当然、そんな大きなストレスは可能な限り避けたくなる。

なので、単純に異性への興味が無いというより、
「自分は人と関わるのが苦手だ」→「だから恋愛なんて大変に違いない」→「だったらそんなもの要らない」
という流れで結論として絶食系となるのではないかと思います。
裏をかえすと、もっと人付き合いが上手ければ、恋愛もしたい!という方は実は多いはず。


絶食系の、表面的な「面倒」「不要」といった言葉だけではなく、「自分は心地よい人付き合いが出来ない人」という思い込みに目を向けることが、絶食化問題を解決していく上で大切な意識だろうと思います。


では、今回はこの辺で。

2015年2月6日金曜日

対人ストレスは無くせるか?


メンタルヘルス ブログランキングへ はじめまして。DF心理相談所代表藤田大介です。

昨年4月にカウンセラーとして独立、主に人間関係で感じる不安やストレス、ゆとり世代の社会適応や、その育成指導などを専門にカウンセリングやセミナー、研修などを行っています。
独立以前は、カウンセリングスクールの講師や、電話研修、心理系NPOの副理事長、精神科クリニックでのカウンセリングなどをやってきました。(精神科は今も継続させてもらっていますが)
気づけば仕事にして今年で9年目。あっという間だったなぁ。

えーと、で、タイトルの「対人ストレスは無くせるか」ですが、

ズバリ、
無くせます。

もちろん、ストレス0というのはありえません。時には感じることもあります。
誰でもそれは同じです。
ですが、
人付き合いが不安になったり、それで疲れちゃったりというのは、無くせます。

そう断言出来るのは、私自身が克服したから。

実は、高校時代は3年間で友達0。
元々緊張しいであがり症だった上に中学時代にいじめられて話すのが怖くなり、
高校では誰とも話せず。部活にも馴染めずすぐに幽霊部員となり、授業が終わると帰宅し部屋にこもる毎日でした。正直、死のうと思ったのも一度や二度では無いです。
その後大学生になり、バイトは頑張りましたが会話は仕事上必要なことのみ。学校では相変わらず。
友達と遊んだり、恋愛したりしてる奴らを羨み妬ましく思うだけの冴えない青春時代。


そんな私ですが、今は夢を叶えて好きな仕事をしていますし、友達もたくさんいます。初対面ばかりの場でも緊張せず楽しんでますし。恋愛は…絶賛彼女募集中ですが笑

一朝一夕では変われません。
ですが、きちんとカウンセリングを継続して下さった方は、変わります。
実際、引きこもりや休職中だったクライエントさんも、見事に社会復帰を果たしています。

なので、人間関係でストレスを感じて苦しんでいる方は、諦めないで欲しい。
私にそのサポートをさせてください。

このブログでは、克服していくための私の考えなどをお伝えしていきますので、どうぞ宜しくお願いします。

それでは今回はこの辺で。